インドカレーの種類と世界のカレーを徹底比較！本格スパイスの魅力や日本で味わえる本格派も紹介

カレーは国や地域によって驚くほど多彩な顔を持っています。日本のカレーライスに親しんでいる方でも、本場インドやアジア、ヨーロッパのカレー文化には興味を持っているのではないでしょうか。スパイスの違いや素材の選び方、食べ方の工夫など、世界のカレーは奥深い魅力にあふれています。日本で味わえる本格カレーや、家庭でも作れるレシピ、ユニークなアレンジまで、各国のカレーの特色を知ることで、日々の食卓がもっと楽しくなるはずです。

インドカレーの種類と特徴を徹底解説

インドカレーは、地域ごとに味わいも具材も異なる多様な料理です。日本で親しまれているカレーとは異なる、本場ならではのスパイスの使い方や調理法が魅力です。

北インドカレーの特徴と代表的なメニュー

北インドのカレーは、濃厚でクリーミーな味わいが特徴です。トマトや玉ねぎ、カシューナッツ、クリームなどを使い、まろやかな口当たりに仕上げます。また、ナーン（ナン）やロティ（チャパティ）などのパンと一緒に食べられることが多いのも北インドのスタイルです。

代表的なメニューには、バターチキン（ムルグマカニ）、パニールバターマサラ、ダール（豆カレー）、アルゴビ（ジャガイモとカリフラワーのカレー）などがあります。たとえば、バターチキンはトマトベースのソースにバターと生クリームを加え、タンドリーチキンを煮込んだ人気の一品です。たっぷりのガラムマサラやクミン、コリアンダーなどのスパイスが料理全体に香りを与えています。

南インドカレーの魅力とバリエーション

南インドのカレーは、ココナッツミルクのまろやかさとスパイスの効いた爽やかな辛さが魅力です。野菜や豆類を使ったヘルシーなカレーが多く、ライスとともに食べるのが一般的です。

代表的な南インドカレーには、サンバル（豆と野菜のスープカレー）、ラッサム（トマトの酸味が効いたスープ）、チキンチェティナード、ドーサ（発酵クレープとカレー）などがあります。さらに、バナナの葉に盛り付けられる「ミールス」と呼ばれる定食スタイルも人気です。香り高いマスタードシードやカレーリーフ（カリーパッタ）、ターメリックが南インド独自の風味を生み出します。

人気のインドカレーランキング

多彩なインドカレーのなかでも、特に人気のあるメニューを以下の表にまとめました。

メニュー	特徴	主な具材
バターチキン	まろやかで甘みあり	鶏肉、トマト、バター
チキンティッカマサラ	香ばしく濃厚	鶏肉、トマト、ヨーグルト
パニールマサラ	チーズの食感	パニール、トマト

このほかにも、ダール（豆カレー）やアルゴビなどのベジタリアン向けカレーも根強い人気です。日本でもこれらの定番メニューは多くのレストランで味わえます。

日本で味わえる本格的なインドカレー

日本国内でも、本格的なインドカレーを楽しめるお店が増えています。インド出身のシェフが手がけるレストランでは、スパイスの調合から自家製ナーンまで、本場さながらの味わいが楽しめます。

また、インドカレー専門のカレー屋さんでは、北インドと南インドの両方のカレーを提供している店舗もあります。最近では、家庭向けのスパイスセットやレトルト商品も増え、手軽にインドカレーを体験できるようになりました。イベントやフードフェスティバルでも、本格インドカレーの屋台が人気です。

インドカレーに使われる主なスパイス

インドカレーの味を決めるのは、やはり多彩なスパイスです。以下はよく使われる代表的なスパイスの一覧です。

• クミン（ジーラ）：独特の香ばしさとほろ苦さ
• コリアンダー（ダニヤ）：さわやかな甘みと香り
• ターメリック（ハルディ）：鮮やかな黄色とほんのりした苦味
• ガラムマサラ：複数のスパイスをブレンドした香り豊かなミックススパイス
• カルダモン（エライチ）：清涼感のある香り

これらのスパイスは、それぞれ個性的な香りや風味があります。組み合わせや量の調整によって、カレーの味わいが大きく変化することが、インドカレーの奥深い魅力となっています。

世界のカレー料理をめぐる旅

インド以外にも、世界各地で親しまれているカレー料理があります。国や文化ごとに異なるカレーの特徴を知ることで、食の世界がさらに広がります。

タイカレーのグリーンカレーレッドカレーマッサマンカレー

タイのカレーは、ココナッツミルクやフレッシュなハーブ、ペースト状にしたスパイスの組み合わせが特徴です。グリーンカレーは、青唐辛子を使った鮮やかな緑色と爽やかな辛さが魅力です。レッドカレーは赤唐辛子を使い、少し甘みと深みのある辛さに仕上げます。

また、マッサマンカレーはタイ南部発祥で、ピーナッツやココナッツミルク、じゃがいもなどが入ったマイルドな味わいです。グリーンカレーやレッドカレーは鶏肉や魚介、マッサマンカレーは牛肉や鶏肉に合わせるのが一般的です。

ネパールのダルカレーとその魅力

ネパールのダルカレーは、レンズ豆をじっくり煮込んだ素朴なカレーです。現地では「ダルバート」と呼ばれる定食スタイルで提供され、ご飯、野菜のおかず、アチャール（漬物）などと一緒に食べます。

ダルカレーは、スパイスの使い方がシンプルで、優しい味わいが特徴です。体にやさしく、栄養バランスも良いため、日常的な家庭料理として親しまれています。日本で味わえるネパール料理店でも、定番メニューとなっています。

スリランカのスパイシーカレー

スリランカのカレーは、ココナッツや大量のスパイス、唐辛子を使った刺激的な辛さが特徴です。ご飯やロティとともに、魚や鶏肉、野菜などさまざまな食材を使ったカレーが提供されます。

特に有名なのが「ポークカレー」や「チキンカレー」、ココナッツ風味のレンズ豆カレー「パリップ」などです。日本でも、スリランカカレー専門店が増え、独特のスパイス感を楽しめるようになっています。

イギリスのチキンティッカマサラ

イギリスの「チキンティッカマサラ」は、インドから伝わったカレーが現地で独自にアレンジされた一品です。グリルした鶏肉（ティッカ）をトマトクリームベースのソースで煮込んだ料理で、インドの伝統的なスパイスとイギリス流のまろやかさが融合しています。

クリーミーで食べやすいことから、イギリスの国民食と呼ばれるほど広く親しまれています。現地のパブやレストランだけでなく、日本のカレー専門店でも提供されることが増えてきました。

ドイツのカリーヴルスト

ドイツの「カリーヴルスト（Currywurst／カリーヴルスト）」は、焼いたソーセージにカレー風味のケチャップソースをかけた屋台料理です。カレー粉のスパイシーな香りとソーセージのジューシーさが癖になります。

手軽に食べられるため、ベルリンなどの都市部を中心に人気です。日本でもドイツフェアなどで見かけることが増えており、ビールとの相性も抜群です。

フレンチカレーとイタリアンカレーのユニークな世界

フランスやイタリアでも、現地ならではのカレー料理やアレンジが存在します。伝統の技法や素材を生かした独自のカレー文化を知ることで、食の幅がさらに広がります。

フレンチカレーの歴史と特徴

フレンチカレーは、フランス語で「カリ（Curry／カリ）」と呼ばれ、19世紀ごろからフランス料理の一部として広まりました。もともとはインドから伝わったスパイス料理を、フランス流にアレンジしたものです。

バターやクリームを使った濃厚なソースや、丁寧に煮込んだ肉や野菜、魚介を合わせることが多いです。香り豊かなスパイスを上品にまとめ、ライスやパンのほか、パスタと組み合わせることもあります。

フランス流カレーのアレンジレシピ

フレンチカレーを家庭で楽しみたい場合は、バターや生クリームを使ってコクを加えるのがおすすめです。たとえば、鶏肉や魚介をソテーして、カレー粉と白ワイン、クリームを加えてソースに仕上げます。

また、ブイヨンやトマトピューレを加えると、より複雑な味わいになります。フランス流では、魚介の旨みやハーブを活かすのもポイントです。パンやワインとも相性がよく、食卓を華やかに彩る一品となります。

イタリアンカレーの特徴と人気メニュー

イタリアンカレーは、イタリア語で「カリー（Curry／カリー）」と呼ばれます。伝統的な料理ではありませんが、近年ではイタリアの食材や調理法を取り入れたアレンジカレーが人気です。

トマトやオリーブオイル、バジル、モッツァレラチーズなどを加えたカレーや、リゾット風の「カレリゾット」などが代表的です。パスタやピザと融合させたメニューも登場しています。イタリアらしい彩りや食感が魅力です。

イタリアのスパイス使いとカレー文化

イタリアでは、伝統的にスパイスを使う料理が多く、カレーにもそれらの要素を活かしています。バジリコ（バジル）、オレガノ、ローズマリオ（ローズマリー）などのハーブや、黒こしょう、パプリカなどがよく使われます。

カレー粉自体はあまり一般的ではありませんが、レストランや家庭で独自にブレンドしたスパイスを使い、イタリアンテイストのカレーを楽しんでいます。スパイスやハーブの香りが、イタリア料理らしさを引き立てています。

欧州各国のカレー風料理

ヨーロッパ各国にも、その土地ならではのカレー風料理があります。たとえば、

• オランダ：ライスと一緒に食べる「ライスカリー」
• スウェーデン：フルーツ入りの甘めのカレーソースと鶏肉
• フィンランド：サーモンやポテトを使ったカレー風味のスープ

これらは、各国の嗜好や食材、調理法を生かした独自のカレー料理です。日本のカレーとは異なる発見があります。

日本のカレーと世界のカレーの違いを楽しむ

日本のカレーは、独自の進化を遂げてきました。世界のカレーと比較することで、その違いや個性がより鮮明になります。

日本で独自に進化したカレーライス

日本のカレーライスは、明治時代にイギリス経由で伝わり、日本の家庭料理として定着しました。小麦粉を炒めたルウを使うことで、とろみのあるソースが特徴です。ご飯の上にかけて食べるスタイルは、日本独自のものです。

また、野菜や肉をたっぷり使い、甘口から辛口まで幅広い味が楽しめます。学校給食やレストラン、家庭の味など、多様なバリエーションが生まれています。

カツカレースープカレードライカレーのバリエーション

日本のカレーは、さまざまな形にアレンジされています。代表的なバリエーションをまとめました。

種類	特徴	例
カツカレー	カツをのせたボリューム満点	豚カツ、チキンカツ
スープカレー	サラサラしたスープ状	野菜、ご飯と一緒
ドライカレー	炒めたご飯にカレー味を付ける	ミンチ、野菜

それぞれ、地域や店舗によって独自の工夫が加えられているのも日本カレーの魅力です。

カレーのルーツと日本への伝来

カレーの起源は、インドのスパイス料理にさかのぼります。イギリス統治時代にイギリスへ伝わり、カレー粉が生まれました。これが明治時代の日本に伝来し、独自のカレーライス文化が形成されました。

当時の日本海軍が、栄養バランスの良い洋食として採用したことも、日本でカレーが広まった理由の一つです。現在では、国民食として親しまれています。

家庭で作る世界のカレーレシピ

家庭で簡単に挑戦できる世界のカレーレシピを紹介します。

• インド風：スパイスミックスとヨーグルトでチキンカレー
• タイ風：ココナッツミルクとカレーペーストでグリーンカレー
• スリランカ風：ココナッツミルクと唐辛子で魚のカレー
• 欧風：ルウにワインやクリームを加えてまろやかに

スパイスや調味料は、スーパーやネットで手軽に手に入るので、気軽に世界のカレー作りを楽しめます。

レトルトや専門店で楽しめる世界のカレー

最近では、レトルトカレーやカレー専門店で海外の本格カレーを気軽に味わえるようになりました。インドやタイ、スリランカ、ヨーロッパ風など、種類も豊富です。

お店によっては、現地の食材やスパイスを使い、伝統的な調理法を再現しています。レトルトも手軽でおいしく、忙しい日でも世界の味が楽しめるのが魅力です。

まとめ：世界と日本のカレーを知って食べ比べる楽しみ

カレーは、インドをはじめとした各国で独自に発展し、さまざまなスタイルが生まれました。日本でも進化を遂げ、多彩なバリエーションとして食卓に親しまれています。

世界のカレーを知ることで、味や文化、歴史の違いを楽しめます。また、家庭でのアレンジやお店での食べ比べを通じて、新しい発見があるはずです。ぜひ、世界と日本のカレーを食べ比べて、その奥深い魅力を実感してください。